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それはドラゴンの頭で、四人は大岩がドラゴンの体であったと悟る。
ドラゴンを見た勇者は卒倒し、魔法使いは身を固める、カイトは眠ったリーナを背負いながらも自然体だった。
一方ドラゴンは最初は寝ぼけ眼だったのだが、一行を見て目を見開き、魔法使いと同じタイミングで叫ぶ。
『ギャー!人間!』
「キャー!ドラゴン!」
魔法使いは錯乱して火の魔法を連発するが、ドラゴンに魔法耐性があるのか効果は無い。
しかし、ここは森の中で、魔法使いが放った魔法が木に当たり、火が燃え移ってしまった。
カイトは吹き矢で魔法使いを眠らせ、火が大きくなる前に水の魔法を使って消す。
ドラゴンは反撃せずにオロオロしたままで、そんなドラゴンにカイトは話しかける。
「この道を通してもらっても良いか?」
『良いけど、あんたは僕をどうにかしようとか思わないのか?』
「害意が無いからどうする気は無い、ただ道で眠るのは気を付けた方が良いぞ」
ドラゴンは道から移動し、周囲を見回した後カイトに言う。
『僕が言うのもなんだけど、なんか苦労してるみたいだな』
「わかってくれるか」
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