266人が本棚に入れています
本棚に追加
カイトの言い分が正しいとわかっているのだ。だがカイトに正論を言われたく無かったのか、反抗的な目で見てくる。
その時に魔法使いはあることを思い当たって、カイトに聞く。
「私は気絶したの?ドラゴンに向かって魔法を撃ってた覚えがあるけど。
それに燃え移った火はどうやって消したの?」
自分が意識を失っていたことと、木の焼け跡は水に濡れていることを疑問に思ったのだろう。
カイトはその問いに平然と嘘を吐く。
「ああ、どうやら意識を失ったようでその場に倒れたな。
燃え移った火には俺の持っている水を使った、余分に持ち歩いていて良かったよ」
その返答を疑問に思いながらも魔法使いは頷き、カイトは再び魔法使いに問う。
「これからどうする?今日はここで休むか?それとも少しでも進むか?」
魔法使いは太陽の位置を確認し、未だに気絶している勇者を見て告げる。
「日が沈むまで進むわよ」
それを聞いたカイトは立ち上がり、勇者を起こしに向かう。ちなみにリーナはカイトの傍らに座って二人の様子を見ていた。
カイトは勇者に水をかけて起こし、一行は少しでも進む。
最初のコメントを投稿しよう!