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大人たちは立ち上がり、武器や何やらを手にした。
長は、ソリチュードの片隅まで届くように、音声を放送する。
《新政府により誓い破棄!!直ぐに何十万の兵士が世界中から押し寄せてくる!!!!》
その声が響いた途端、今までふざけていた子供たちは黙り直後、次々と声を上げた。
もちろん雨月も。
『新政府……!?』
団員たちは、今までになかったような恐怖と焦りを顔に出した。
『おいおい………、冗談だろ…?』
常に無表情の霜月も、流石に表情を歪ませた。
『何十万……?ハハッ、勝てるわけがない』
如月も口では笑いながらも、目は一切の光を灯してはいなかった。
『仲間を心配しながらの戦争は無理だ。散ろう』
団長の言葉に、全員は敬礼をする。
そして深く頭を下げ、直後、一瞬でビルを出た。
『じいちゃん…、恐いよ…。みんな…居なくなっちゃいそうで………』
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