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すると少女はまた俺に「どうかしたの？」と俺になんども問うていた。俺は一度、深呼吸をした。そしたら、少し落ち着いたみたいだ。そして、俺は少女の問いに答えた。
「あ、ああ。ちょっとな。でも、大丈夫だ。」そう答えると少女は
「そう。良かった。」と笑顔で返事をした。俺はなぜかその笑顔を見てほっとした気持ちになった。
何故そのときにそんな気持ちになったのか不思議でしかたがなかった。
俺らはそのまましばらく沈黙した。そのとき、俺は、不意にこう思った。（やはり俺は、この少女を知っている。）と…。
そして同時にもう一つ不意に思った。（この少女は、俺の事を知っているのか。）と…。俺は聞いた。
「君の名前、教えてくれる？よく考えたらさ、俺達…。お互いの事何も知らないんだよね。だから、その…。」と俺は赤面になりながら言った。すると少女は
「いやだよ～ん。」と、ふざけ口調で言いながらどこへ行ってしまった。俺は、辺りを見回した。
少女はどこにもいなかった。俺は、訳も分からず、走った。俺は、走りながらこう言った。
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