平凡な生活。

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彩奈は人の表情を敏感に読み取る。小さい時からの環境で必然的に身に付いたのだ。 「葉子あの人怖くない?」 「何言ってるの?優しそうじゃない。彩奈大丈夫?眼科行ったら~(笑」 (まぁ。いっか。関わることもあるまい。) 入学式が終わり、クラスに戻り葉子と話していると、隣の席の男の子が話しかけてきた。 「緒方 彩奈さん。話があるんだけど・・・。」 急にフルネームで呼ばれてビックリしたが、聞くことにした。 「はい。どうぞ。」 「あっ。いや。ここじゃあ・・・・。」 男は顔を真っ赤にしてうつむいた。それを察した葉子は、 「放課後、屋上で話したら?」
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