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来た。
そんな、いや、ありえなくは無いけど…えっ?
今日は熱帯夜だよな?なんでマフラーしてるんだあの子?しかも妙に長いし。
なんか、変な子だな。
それより、俺が変だな。手に持っていたものを投げて捨てて、窓に駆け寄ってるなんて可笑し過ぎる。
気の早い自動ドアが開く。
まだ髪は黒い。そう見える。
あと一歩……止まった。
不意打ちだった。目が合った。
もちろん、向こうが顔を上げたから。
たしかにありえないことじゃない。
けれど、実際、真夜中に子供が一人でコンビニまで歩いてきて、自動ドアの前で止まって、上を見るなんて、
……とても変だ。
目を逸らすことなど出来ず、特にこれといった表情の無い顔をみる。無表情とは違う。
考えても無かったがどうやら女の子のようだ。
あ、歩いた。
一瞬の青を俺の目に焼きつけさせながら、自動ドアの中に消える。
やっぱり、勘違いじゃなかったようだ。
あの子は群青を持っている。
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