道程

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上着の襟を立てて、首を風から守るようにする。 息は白い。 寒いな…。 先程まで駆けていたその足は、今はゆっくりと俺の体を進めるのみだった。 時刻は未だ6時にもならない。建物の陰に入ると、太陽の光が輝いて見えた。 それを見ながら、 まだ何買うか、決めて無かった。 俺は、そんな事実に気付いた。 小遣いは何故かくれるので、大切に貯めた。使うのも月で1500円と決めていた。 そのおかげで、0が5個つくくらいの金額が手元にあった。これだけあれば、たいていのものは帰るだろう。 やっぱり、ゲームかな…だけど、漫画も……。 俺は首を捻りながら、太陽の照らす方へ歩いて行った。
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