序章
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昔昔からいる或る絵本語りの話です。 男か女かわからない不思議な人はいました。 そしてとても大きく分厚い本の頁を開くのです。 ―貴方に似合う物語を授けましょう そんな自意識過剰な事を云いながら笑うのです。 ―貴方の為の物語を授けましょう 忘れてしまっても構いません 貴方の心に少しだけ光を与えられたらそれで良い その人は笑って言いました。 ―さぁ…始めましょう
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