45人が本棚に入れています
本棚に追加
まったく充は……
「充、光史君が怒るのも仕方ないですよ。先に恋愛塾にある自分の荷物を片付けてきたらどうですか?」
「えー……」
不満そうに口を膨らませた充を光史君は再び睨みつけます。
「さくらさんの物や充にしか分からない物もあるんでしょう?」
私の言葉に充は甘い(であろう)コーヒーを全部飲み干すとお気に入りの黒いソファーから立ち上がりました。
「さあ。片付けに行こうか」
「何が片付けに行こうか。ですか!!さっきまで寝てたくせに!!!途中で寝たら今度は本気でたたき起こしますよ!?」
光史君は充が逃げないようにしっかり襟元を掴んでいます。
「ほら、行きますよ!!!」
「慶輔も一緒に行くの~★」
「三橋さんもマンションの片付けがあります!!」
「嫌ぁ★」
「嫌ぁ★じゃない!!」
だだっ子・充に光史君も呆れ顔です。
「光史君、私も一緒に行きます。恋愛塾の片付けもあるので。充もそれでいいんでしょう?」
充は光史君に睨みつけられながらも嬉しそうに頷きました。
最初のコメントを投稿しよう!