名もない国の名もないストーリー。

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  お父様は言っていた   "青い国の玄関にはもう誰も訪れない 誰も訪れないから何も入ってこない、 だから青い国はこの赤い国に物が売り譲れない と 青い国にはまだ物がありふれておるのに 赤い国にはもうナニモナイと… もう仲良く助け合いはできぬ"       お母様は言っていた   "あなたの結婚も迫っていたけど もう青い国のお姫様にはなれないわ もう青い国へ行くことは無いわ あなたは永遠に赤い国のお姫様なのよ…"       民は言っていた   "奪うしかない     奪え!! 奪え!!"       子供達は言っていた   "戦争ってなんなの?     なんで争うの?"       私は言った   "みんな死んでいくの?"       世界は灰色。
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