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「俺らもこいつには参ってたんだ。だから始末くらいはやるよ。」
「そうかい?それなら…お願いしようかね。それじゃあ嬢ちゃん、中にお入り」
「はい!」
面倒な仕事をしなくてよくなったため、少女は満面の笑みを浮かべ中に入っていった。
その少女の笑みを見た男衆が暫く惚けた顔をしてその場に突っ立っていたことは言うまでもない。
しかし、男衆も老婆も気付いていなかったであろう。
少女の肩に乗っている黒猫の尾が幾つかに分かれていたことを。
黒猫の金色の瞳が真っ赤な血の色に変わっていたことを。
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