蠅の少女

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あぁ、もう君に飽きた 疲れた 終わりにしよう   なんてこった いつの間にか僕の手足に 蛆が湧いてゐる これはまずい甘く見てた 早く終わらせるよ 君が死ななきゃ僕が死ぬ     闇の中を 蟷螂の群れが風に乗って 宙へ舞い上がる   群れの動きで風の軌道が判る   小さなつむじ風に乗って くるくるくると   次第に群れは増えて   生暖かい風が 赤い月の作り出す微かな風が   嵐の様に テンペスト!   静かな、それでいて激しい 叩き付ける、殴り付ける旋律!   周りの建物さへ巻き込んで   壊れろ! 壊れろ! 壊れろ!   風を作り出す月は不安の暗示 月光はテンペストよりも激しく!   不安のリズムに叩き潰されて死ね!
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