瓦礫

2/4
前へ
/74ページ
次へ
まるで瓦礫の山の様 晴れてる筈が 曇って見える   並ぶ店のどれも 看板が傾いている 錆び付いて 色が落ち やっと読めれば 良い方で   弾痕やら焼け跡やら 死体の異臭で 空気に色でも 付いてるかの様で   あすこに座る老人は 昨日までは生きていて 下手くそな歌など 歌っていたのだ   手から足から蛆が湧き 周りは気づいているけれど 明日は我が身と見ない振り   そう言うよりは 当たり前だと 思っているのだ   当たり前に 起こっているのだ
/74ページ

最初のコメントを投稿しよう!

67人が本棚に入れています
本棚に追加