僕と彼女の殺人

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~澄んだ空に日が昇る頃、一人の人間の生涯は幕を閉じた・・・・・・~     空は青に少しの白をまぶしてうだるような暑さを提供していた。 そこに五月蝿いほどに鳴き喚く蝉の声が混ざれば、暑さは相乗効果でさらに増したように感じられる。     そんな中、黒板を埋め尽くすような文字を書き終えた教師がマニュアルに書いてある通りに言葉を吐き出す。 そんなことなら猿にも出来るだろ・・・思っても口になんてしない。 言うだけ無駄だからね。   「はぁ・・・・・・・」 今の心境を一言で言えば退屈。 下敷きを団扇代わりにして暑さをしのぎつつ、いつも通りノートにペンを走らせる。 もちろん板書するはずなんてありません。 そんなの愚行以外の何物でもないだろう。   ノートの1ページを丸々使って昨日起こった殺人事件の現場を表記する。
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