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同じ人についてった。
同じ人に憧れた。
いつも隣にいた。
いつも張り合った。
いつの間にか尊敬した。
いつの間にか好きになった。
俺よりも一つ年上で、
でもそれを感じさせなくて、
俺より先に卒業して、
それからなぜか寂しくて…
ああ…
俺好きなんだ、
あいつのこと…─
そう気付いたのは
七海が隣にいなくなってからで。
いなくなって気付く想いって
本当にあるんだなぁ~なんて、
呑気に考えていた。
ライバルだったはずなんだ。
どっちが勇気先輩の後輩に
ふさわしいかなんて張り合って。
嫌いだったはずなんだ。
いつも勇気先輩の隣にいる
ギャーギャーうるさい七海が。
だけど七海が卒業した後、
心にぽっかりと穴が空いた。
隣にいた時に
気付いておけばって
何度もの後悔が駆け巡って…─
それから何も行動出来ずに
時間はただ過ぎてゆくだけ。
何も変われずにいる。
でもこんなの俺らしくない、
そんな気がするんだよな。
だからさ、
今日会いに行くんだ。
勇気先輩には
まだまだ届かないけどさ、
七海を守るには
まだまだ力不足だけどさ、
少しでも俺を
見て欲しいから…
逢ったら言うんだ。
ポケットの中から
七色のアメ玉取り出して
どれがいい?って…
そしたら君は笑うんだ。
一磨らしいね、って。
七海の笑顔を
この七色のアメに込めて…─
END
一磨のお相手は七海です☆初めて書いたっ!七海が相手なのって新鮮っ♪
一磨の相手は迷って大変だった(Д)ふと思いついた七海を選ばせてもらいました☆
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