アキラ編 第一章 宇宙(そら)の風

11/15
前へ
/17ページ
次へ
 「りょ、了解!」 少し遅れて左後のパイロットからナタリアに応答する。 彼に続いて、 新人パイロットのレニー上等兵も「了解しました、隊長殿」と応答した。するとナタラアのコクピットのモニターに2キロ先で待ち構えている複数の敵主力モビロイド、ブレイバーが映し出された。  「見えてきたわよ、ひよっこども、敵さんたちのおでましよ!   くれぐれもあたしの足手まといになるなよ」  「き、来た!」 ナタリアの右後を飛んでいたベルデドスのパイロットがそう言うと急に止まり、 ナーランダより接近してきた数機のブレイバーのほうに標準を合わせ、 装備していたサブマシンガンで攻撃を開始した。 他のベルデドスも止まり、 それぞれ装備していた火器で攻撃をし始めた。 そこはたちまちモビロイド同士による戦闘が始まった。 その時、ナタリアは敵軍方面へと突進し、 アサルトライフルをひたすら撃ってくるブレイバーに急接近していった。 ブレイバーが放った弾をナタリアは軽い身のこなしで避け、 そのブレイバーの頭上を通過し、 腰を曲げてブレイバーの背後に向かって、 装備してきたバズーカを撃ち込んだ。 ブレイバーの胴体は木っ端微塵に吹き飛び、 敵モビロイドの頭部と両手足が塵とともに宇宙に飛散した。  「あたしに攻撃したらどうなるのかよく覚えておくんだね、あの世で」 その瞬間、警報が鳴りだした。 ナタリアの背後をもう一機の敵モビロイドがプラズマサーベルで切りかかろうとしていたのだ。 ―――ここまでか!
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加