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「す、すいません!」
甲高い声で誤りながら、
長袖シャツに短パン姿の小柄な中華系の少女リンが頭を下げながら歩みよる。
「全く気をつけてくれよ、リン」
「ごめん、あたし...」
「いいよ、別に痛くなかったし」
そういいながらカールは痛そうに後頭部を摩った。
カールに続けて、マットは頬を赤く染めながら恥ずかしそうにリンに聞き始めた。
「リン、もし今日の放課後暇だったら、一緒にデパート行かない?」
マットは中学に進学してからリンに片思いをしていたので、
この機会を逃すわけにはいかんと、リンをデートに誘おうというのだ。
すると突然、
長い金髪をなびかせながらリンより一回り背の高い
半袖シャツに短パン姿の白人の少女が
マットの背中に飛びついてきた。
抱きついてきた少女はマットの耳元で大きく高い声で、
「それなら、私も行く行く!」と言い出しきた。
自分の背中についた丸くて柔らかいおおきな二つの物体、
この声の高さからマットは一人の少女の名が頭に浮かんだ。
―――間違いない、またあいつかよ
マットは後を振り返り、抱きついていた少女に頬を赤くしながら怒鳴りだす。 「いきなり、何だよブロッサム」
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