『二年前の二人の魔法バカの出会い』

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アリアが歪み、形を無くし、水へと変換される。 真斗「分身か?」 アリア「ご名答よ」 アリアは後ろから真斗を蹴り飛ばす。 真斗「っ…」 なんとか受け身を取ってダメージが逃れたが蹴られた背中が傷んだ。 真斗「なんつぅ力だ…」 魔力で強化したといえ、男子一人が吹き飛ぶなんて相当な力。 アリア「全魔力送ったのにそれだけしかないのね」 アリアも驚いていた。 全魔力で強化したはずの蹴りで二メートルぐらいは吹き飛んで背骨を折る勢いで蹴ったのに痛むだけで戦闘には損害がないようだった。 「バケモノ…」 誰がそう呟いた。 それはしっかりとアリアには届く。 その声をした方を見ると軽蔑したような目付きで見る男がいた。 そいつが引き金になり、ギャラリーが皆、軽蔑らしく目付きで見始めた。 アリア「っ……」 それは嫉妬からだとわかっている。 アリアは前にもこの視線を受けた。 だから今回は隠し通すつもりで来たのに。 アリア「……」 キッと原因となった真斗を睨む。 場違いっともわかっているがそれでも誰かのせいにしないとこの場にいれない。 真斗「………」 真斗は黙っているが口は緩んでいた。 この状況を気付いていないわけがないのに口は緩んでいた。 アリア「っ……!!」 アリアはそれが気に入らない。 怒りに任せて、自分の最大限の力で高速移動する。 一気に詰め寄るとそのまま拳を放つ。 真斗「……?」 真斗はそれを軽く避けた。 アリア「っあ!!」 更に拳を放つ。 だが真斗は軽々と避け、首を傾げる余裕もあった。 真斗「………」 アリア「はっ、はっ、はっ」 何度も何度も拳を放つ。 真斗「どうした?動きが単純で避けやすくなってる」 アリア「黙りなさい…」 真斗「何怒ってんだ?」 拳を止めたアリアはキッと真斗を睨む。 真斗は急激なアリアの変化に困惑する。 アリア「なんであんただけがそんな顔出来るのよ…」 真斗「は?」 真斗は聞き返すがアリアは腕を上げ、魔法を発動した。 水圧の槍。 それを投げてはまた投げ、連続で真斗を狙った。 アリア「こんなに、こんなに、強いのに。なんで私だけこんな辛い目に合わないといけないのよっ!!」 水圧の槍は次々と真斗を襲うがそれは単純で真斗には簡単に避けれた。 アリア「なんでっ、なんでっ、なんでっ。私はただ皆に認められたいだけなのにっ!!それだけなのにっ!!」 投げる投げる投げる。
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