『二年前の二人の魔法バカの出会い』

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真斗「さて…」 うずくまってまだ泣いているアリアを横目に真斗は立ち上がる。 真斗「ベタな展開が終わったところ…」 教師と生徒が固まった場所に近づく。 真斗「おい、弱者」 ギャラリー生徒に言い放った。 「なんだとっ!!」 真斗「何回言わせんな、弱者っ!」 「っ……」 ギャラリー生徒が息を飲む。 真斗「そうさ、オレらはバケモノかも知れねぇ。けど、だからなんだってんだ? はっ、それ、弱い奴らから見てだろ?」 「て、てめぇ!!」 真斗「悔しいか?ならオレらを抜かしやがれっ!!口だけじゃないかとこを見せろっ!!」 真斗が叫ぶと同時にギャラリー生徒は闘気を上げた。 それを見て真斗は不敵に笑う。 真斗「いいねぇ。いつか強い奴が現れるかもな」 と小さく呟くと目を揺らしながら真斗を見ているアリアのほうに寄った。 真斗「おもしろぇ奴らだぜ?挑発したらすぐに乗って来やがった」 嬉しそうに口を緩め、真斗はその場に向き合って座った。 真斗「こりゃうかうかしてらんねぇな」 焦る様子はないが闘志が燃えていた。 アリア「……」 真斗「これが『認められる』だ。オレもお前も今『認められた』んだ」 まぁ『強者』としてだけどなっと繋ぐ。 アリア「……ありがとう」 真斗「それは一年抜かされなかったらいいやがれ」 アリア「……わかったわ」 アリアは赤くなった目で不敵に笑う。 アリア「わたし以外に抜かされるじゃないわよ?」 真斗「誰に言ってやがる」 笑顔で返して、真斗は立ち上がる。 アリア「高速イメージが出来るようにね?」 真斗「それであの速さの魔法が使えたわけか」 慣れたモノと強者だけにしか出来ない『高速イメージ』。 無意識のように魔法を使えるようになる技術だった。 真斗「次に会った時には完勝してやるよ」 そう言って真斗は闘技場を離れていった。 アリア「…負けないわよ」 アリアは立ち上がり、真斗の背中に呟いた。 これが二人の出会い。 『二年前の二人の魔法バカの出会い』
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