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アリアが意識すると全ての氷柱が動き始めた。
真斗「目覚めろ『黒炎』。調理の時間だっ!」
真斗の刀、『黒炎』が唸りを上げて炎上する。
真斗「燃やし尽くしてやる!!」
刀に力を加え真斗は勢いを出して振るった。
アリア「あっ…」
黒炎から強烈な炎が放たれ全ての氷柱を溶かしていく。
それにアリアは驚きに包まれ炎の勢いが収まるまで口を開けていた。
真斗「へ、さすが黒炎。魔法を使わなくてもこれだけで勝てそうだぜ」
感心している真斗にやっとの思いで戻ったアリア。
アリア「真斗、いつの間にそんな黒炎を使いこなせるようになったの!?」
真斗「ん?いつだったかなぁ…。気付いたら使えた」
アリア「さすが真斗ね。感覚でそこまで出来るなんて…」
アリアは顔に手を当て、少し頬を赤らめ
アリア「素敵よ」
真斗「……」
アリア「……」
アリア「…ごめん」
真斗「いや、いい」
異常な沈黙が終わり真斗とアリアは再び戦闘に入った。
真斗「アリア、そろそろ魔具出さないか?」
アリア「嫌よ。あれ凄い集中力使うのよ」
そういうとアリアはさらに氷柱を造り、今度は真斗の周りを包む。
アリア「それにあんたを傷つけるの嫌だし」
にっこり笑う。
真斗「言ってることと行動を合わせって」
と言い、刀を地面に擦るようにして自分を囲み円を描いた。
アリア「これでわたしの勝ちっ!!」
ギュッと突き出した手を握った。
氷柱が一斉に四方八方から飛ばされる。
真斗「さぁて最後の料理だ。いくぜ黒炎、『炎柱円』!」
描いた円から炎上して真斗を中心に渦を巻く。
アリア「真斗、強くなりすぎじゃない…」
真斗「だから言ってんだろ。女に負けてらんねぇって」
炎が消えた瞬間に真斗がアリアの前に現れた。
アリア「あーあ、また負けた」
真斗「オレの勝ち」
アリアが地面に座り込み、真斗がそれを見下げる。
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