命令3

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席に全員が座ったら先生が真剣な顔をして話し出した。 「悲しい知らせがある。豊田秀樹君と石井里美さんが亡くなられたそうだ。今朝ご両親から学校へ連絡があった」 一瞬で教室中がざわめいた。俺は席を立ち上がり先生に聞いた。 「先生まさか秀樹と里美は首を吊っていたんじゃないんですか?」 先生は一瞬言うのをためらったけど教えてくれた。 「そうなんだが……どうして知っているんだ?」 「……それは」 「ご両親はイジメの可能性を疑っている。けど先生はそれは絶対に無いとご両親には報告した」 「秀樹がイジメられて自殺なんてある訳がないじゃんか!」 智恵美は泣きながら手で顔を覆い隠した。 「そうよ!里美もイジメなんて……」
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