1189287人が本棚に入れています
本棚に追加
俺の話を聞いた後先生は呆気にとられ、生徒達に向かって言う。
「そんなバカな話があるか!そんなメールに惑わされるんじゃないぞ。今回のことは気の毒だけど、深く考えずに勉強に集中しろ。それでは朝礼終わり」
「ちょっと先生、冷たくないですか。こんな時にも勉強って……」
聞こえなかったのか、聞く気がなかったのか、先生は俺の話に耳を傾けることもなく、教室を出ていく。
「有り得ないだろ!秀樹と里美は死んだんだぞ!クラスメイトなんだぞ。勉強がそんなに大切なのか?友達よりも!!!」
もう教室に居ない先生に向かって無我夢中で叫んだ。
秀樹の席を見た。昨日まであそこには秀樹の姿があったはずなのに今は無い。
「昨日、言い争っていた秀樹は何処へ行ったんだ。教えてくれよ……何で首を吊った」
里美の姿もない。
「……里美も」
最初のコメントを投稿しよう!