つぎのつぎのつぎのはなし

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纏めるべき自分の荷物が無い事を思い出し、集合までの時間を医療テントの様子見で潰す事にし、テントに入ると、そこには完全武装した状態の先生と疲れ気味のサクラ、8割方回復したバッツと実体化した桜花が打合せしてました。「ん、誰かきましたか?」サクラがテント入口のワタシを一瞥し「なんだ、隊長ですか。」「ひでえな、第一声がそれかよ。それに今は身内しかいないんだから、昔みたいに愛を込めてクロお兄ちゃんとか、クロおとーさんとか呼んでくれても良いのに。」身をくねらせサクラの方をみる。「御免被ります。この馬鹿愚義理兄。」「サクラが冷たいよ~先生、バッツ~。」「ええい、こっちにふるな。愚弟子。」「いつもの事ではないですか。確かに昔はとても愛らしかったのは認めますが、それを変えてしまったのは、義理兄上本人ですよ。自業自得です。」「馬鹿?」「しくしく。みんな冷たい。」泣きマネしながら急に真顔に戻り、「さて先生、今後の予定ですが」「あー。テレパスのヤツを中継して、全部聞いてるから問題ない。むしろ二刀使うのは久しぶりだからな。2分位練習に付き合え。それ位なら問題無かろう?」先生が鞘から黒刀月光と光刀流星をすらりと抜き、祝詞を唱え始める「我等、この世において斬れぬ物無し。されど命は斬らず。魔を断ち希望を生ずる物也。我が名は月光、我が名は流星、共に星の力を宿す物也。いざまいらん」先生が剣をふる度に蒼い軌跡が宙に残像として残る。ワタシも桜花の手を取り「さて、こっちも始めますかね。」「使用料500Gな。」「何故に?そもそもお前が金持ってても使わないじゃん。」「それ位大変だっつー事だろ。アレを相手にするんだよ?解るだろ?いや理解れ。神剣聖剣大全の上位に必ず入る名刀中の名刀だよ?銘がこの世において斬れぬ物無しですよ?幾ら頑丈な私だって、相当なダメージを負う様な代物に好き好んで試合申込みたくないです。」「ち、使えんヤツめ。」ワタシは隠しポケットにてを突っ込んで、剣を二本取り出し祝詞を唱え初める。「 我らこの世界の守護の為に生み出されし者也。戦友達で作られし血の池で、涙と悲しみで鍛え上げられし者也。世界の悲劇を止める為の最後の砦にして、最後の希望也。我が名は盾剣断魔。我が名は盾剣断悪。共に勇気と希望を司る者也。いざ参らん。」「ほう、それを持ち出せる様になったか。」
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