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呼吸を整え、意識を集中し、これからの行動を頭の中で吟味する。
(武器は逃げながら拾い集めたグローブの断片が10枚ほど。ヤツに対抗出来そうなのはバッツの忍術か長老の知識位か。長老は捕まらない、バッツは逆方向。 ヤバい。八方塞がりだ。グローブの断片で即席足止めの魔法陣位は作れるが、あの化け物クラスだと持って20秒。その間にどうする。考えろ考えろ考えろ考えろ考えろ考えろ考えろ考えろ考えろ考えろ。ん?武器倉庫。確かこの辺にはアレがあったな。)
ニヤリと口元が上がる。どうにかなるかもしれない。ここからは時間との勝負だ。
即席足止め魔法陣を起動させる。アレを目で探して・・・・・・あった。後はアレを使って呪いがかかった物以外を識別し武器を駆使してこの状況に対処が出来る所まで撤退する。
(一応先生の私物だからなぁ。破壊するのが一番手っ取り早いんだが。あの人になにされるかわかったもんじゃないし。さて、行くか!)
チビッコがトラップに引っかかったのを確認し、アレこと鑑定モノクルを装着し呪いがかかってない武器を探す。(あと15秒)
こっち側にはない。(あと10秒)
(あった!あの一角にいろいろと固まっている。)
(あと5秒)
全力で走る。脇目もふらずに走る。
(0)
適当に使えそうな武器を手に取って、チビッコゴースト?に対峙する。
「くすくす。あら、何か持ってますけどそんなモノ私には効きませんよー?」
「ふん、勝てる気はしないが負ける気もしないな。コイツは・・・ふむ。こうか。」
ガントレットに刃がついた形状をした武器を左手に、刀身が薄く青みがかっている刀を右手に持ち、間合いを取る。刀を何度か軽くふると刀身から透き通った水が零れだす。
「これは水属性の刀ムラサメだな。こっちは土属性の・・・ゲンブ?」
ゲンブの名前に反応して、ガントレットの手の甲の部分に薄いキラキラした膜が張り付いていく。
「盾剣玄武か。その防御は金剛石より硬い盾になり、その刃は全てを切り裂く大地の剣だったかなぁ?」
チビッコがニヤニヤしながら呟いた。
いちいち癪に触るヤツだ。
「随分と余裕綽々じゃないか。」
「くすくす。だって当たらなければどうとゆう事ないもの。OKも出たから私も本気で行けるし。覚悟してね。一撃で死なないでよー。」
チビッコの周囲が圧倒的な魔力で歪み出す。
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