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「私を殺しておいてガン無視ですかっ?」
相手にしてられん。
「責任とって下さいね♥」
無視無視。サクラを探す。
「ほー。そんな態度取りますか。仕方ないですね。」
チビッコが武器倉庫内に響きわたる大声でこう叫びやがった。
「きゃー。助けてー。クロスタンにおーかーさーれーるー。」
右手に魔力を込める。まだ試作段階の魔術だが仕方ない。自分のこめかみに青筋がたってるのが解る
「世界は汝の存在を否定する!」
右手が橙に輝きだす。
「無に還れ。」
慌てるチビッコ。
「わー!ストップストップ。それ洒落になってないっ!」
にこやかな笑顔で返す。
「遠慮するな。まだ試作段階の魔術だから運が良ければ助かるだろ。」
チビッコを試作魔術にかけ、サクラの声のした方に進む。後ろの方で、悪魔だの外道だの聞こえているが、あえて無視した。
サクラは・・・・いた。赤い杖の前でガクガクと痙攣している。 まずい。呪いのかかったモノに取り憑かれつつある。村雨の力を完全解放し、槍投げの要領で赤い杖目掛けて全力投擲する。間に合うか?
投げられた村雨は綺麗な放物線を描いて杖に当たり粉々に砕け散る。・・・・?砕け散る?村雨クラスの刀がこうもあっさりと???同じように玄武も全力投擲すると村雨の時よりはもったが、やはり粉々に砕け散る。
「赤魔神の杖か。 貴方の試作魔術の完成形態と同等か、それ以上のモノだな、あれは。」
いつのまにかチビッコが後ろに立っていた。
「かなり危なかったけど、術の綻びを破綻させたらあっさり出れたよ。そのあたりがあの術改良の余地ありってとこかな。さて、時間が無いのでしょう?この状況を打破する良い方法があるのですが、試してみます?」
チビッコが右手を前に突き出す。
ふう、と一息つき、
「俺の方のメリットとデメリットを教えろ。条件次第では乗っても良い。」
「疑り深いねぇ。こっちは親切心で言ってるんだけど。まあいいや、簡潔に言うとね、私と契約しないかって事。メリットは貴方の体を蝕んでる魔力を正常に戻す事が可能になるわ。後は私の本体である聖魔両断刀の召喚が出来る様になるって位。
デメリットは 私は刀に憑く者だから、常に貴方の近くに居る事になる。常人には見えないけどね。潜在的に魔力が高い人は見えるみたいだけど。
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