5人が本棚に入れています
本棚に追加
/7ページ
「優美ちゃーんっ朝だぞ!起きろー!!」
「‥…んー…まだ寝る‥」
「ダメだって、起きねぇと遅刻すんだろ?」
「いーやっ‥まだ寝るのーっ」
「‥………起きろーっ!!!!」
「いーやーじゃぁーっ」
時刻は朝七時十五分を過ぎたばかり。
極々普通の一軒家の子供部屋から、青年の大きな声と、女子高生の大きな声が家中に響いた。
住宅街でもある為、勿論隣接にも二人の声はまる聞こえ。
布団を捲り上げる青年の名前は、愛沢遥輝。愛沢家の長男。
そして捲り上げられた布団を恋しそうに見つめる女子高生の名前は、愛沢優美。愛沢家の長女だ。
二人は兄妹である…が、幼い頃、二人の親は再婚している為、属に言う義兄妹。
だが、そんな事など何一つ気にしてない二人。
ご近所ではとても仲の良い兄妹として有名なのだ。
「おはよー、は?」
「…‥。」
「優美?」
「‥…お。」
「略すな!!」
「んじゃ‥およ。」
「何ソレ?!言語になってねぇじゃん?!」
「もー‥朝から煩いな…。おはよ、遥。」
「煩さくさせてんのはソッチだろーが。」
「…何か言った‥遥輝おにーちゃん?」
「…い、いいや?何も言ってませんよ。」
朝から騒がしい二人。これが愛沢家の朝の日課でもあったりする。
隣接の人達は、これに合わせて仕事に行く支度を済ませて家を後にする人が居るとか、居ないとか。
最初のコメントを投稿しよう!