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そんなミオンの不安を知ってか知らずか、ルヴィは話を進めていく。
「それで、これは補足なんだけど……実は、眷族を倒すための方法がもう一つあるんだ」
「もう一つの……方法?」
すると、ルヴィはその方法というものを話し始める。
「それは、その眷族の主である神を倒すこと。神が倒されれば、そこから力を分け与えられた眷族も生きていけないの」
「神を倒す……けど、そっちのほうが無理あるんじゃ?」
当然のようにミオンはその疑問に行き着く。
彼女が見た『魔神』の力は、眷属であるレイスをはるかに超えたものだった。
『彷徨うもの』がどの程度の力を持っているのかは知らないが、それが主でもある『魔神』を越えるものとは到底思えなかった。
「そうだね。普通、神は眷属よりもはるかに強力な力を持ってるから。でも、こういう方法もあるんだってことは、覚えておいてもいいと思うよ。先のことなんて何が起こるか分からないからね」
「ふ~ん」
とりあえず、今のところ神などという存在と争おうなどと大それたことは考えていないので、ミオンは軽く聞き流した。
『彷徨うもの』を倒すために、あの『魔神』と一戦交えるなど、想像しただけでも気が重くなる。
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