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「ミオンは銃使いなんだね」
そう言った彼女の手には、先程まではミオンの腰にぶら下がっていたはずのホーネットがあった。
「な!?いつの間に?」
思わずミオンは自分の腰を確認するが、やはりそこに彼女の銃はなかった。
「ガキんちょのおもちゃじゃないのよ。返しなさい」
そう言うと、ミオンは素早く銃を取り上げる。
だが、ルヴィはまだ何かを持っているようだった。コロコロと何かを手の中で転がしていた。
「さっきの銃の弾ってこれでいいの?」
ルヴィの手にはホーネット用の通常弾が三発握られていた。
「あ~そんなもんまで……」
ミオンはそれも取り上げようとするが、ルヴィはさっと後ろに隠した。
「これはちょっと待ってね。今、弾の中に僕の力を込めているところだから」
「力……?」
「そう、道を開くための力」
そう言うと彼女は、右手をミオンの前に差し出した。
そこには、見た目には先程までとさほど変わりの無い二発の弾丸があった。
ミオンはルヴィからそれを受け取る。
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