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「なんで?」
「なんでって……」
真っ直ぐな瞳で疑問をぶつけてくるルヴィを見ると、思わずミオンは言葉に詰まってしまう。
「ルヴィ様……あまり深く詮索するのもどうかと思いますが」
そこにアルミスが助け舟を出してくれる。
ひとまず、ホッとした様子のミオン。だが、次にアルミスから放たれた言葉に、彼女は血相を変えることになる。
「男と女の間には、他人には到底話せないような色々なものがあるというのが、世の常ですから……」
「え~なになに?気になるぅ~」
楽しそうに騒ぐルヴィと、それをにこやかに宥めるアルミス。二人は何やら好き勝手なことを言い合い、どんどん妄想を膨らませていく。
そんな彼女達を見て、ぷるぷると体を震わすミオン。そして――
「んなもん、なぁーーーーーーんも無いわーーーーーー!!」
彼女の叫びが、悠々と広がる草原中に響き渡った。
「……急に大声出したら、ビックリしちゃうよ」
「本当ですよ」
二人は迷惑そうに、顔をしかめていった。
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