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「あの二人……結局何だったんだろ」
二人が去っていった北の方角をボンヤリと見つめるミオン。
次第に彼女達の姿は遠く、小さくなっていく。
だが、ミオンはいつまでも彼女達の姿を目で追っていた。明確な理由は無いのだが、何故かそうしたい気分だったのだ。
「おい」
「え?」
突然掛けられた声に振り向くと、そこには追いついてきたクロスの姿があった。
彼を見たミオンは、軽い感じで声を掛ける。
「よっ、お久しぶり~もう怪我はいいの?」
「おかげさまでな……」
一方のクロスは、かなり険悪な雰囲気を背負っていた。
これから二人の間で、一騒動起きるだろうことは、彼の表情を見れば容易に想像が付いたのであった。
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