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「……よろしかったのですか?あんなものを渡して」
ダナス街道を北上し、すっかりミオンの姿が見えなくなった頃、アルミスがルヴィにそう尋ねた。
「もし、『魔神』が弾丸に込められた力を目にし、ルヴィ様がこの件に関与したということに気付いたら……」
「その時はその時だよ」
ルヴィは、簡単にそう言う。
「しかし……」
何かを言おうとするアルミス。だが、それを遮ってルヴィが話し続けた。
「いつまでもこのままの状態でいいわけないよ。長い年月の間に、他の者達は自分の好き勝手なことを始めちゃって、この世界も少しずつバランスを崩し始めた……骸の大量発生なんていうのがいい例だね。今まで僕達は、お互いに関わり合いがなさすぎたなってちょっと反省してるところだよ」
「…………」
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