四章 彷徨うもの

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「……何?」 「ああ、オーラを込め終えたんだが、こいつは何処に向かって撃てばいいんだ?」  クロスがミオンにそう尋ねると、彼女はにっこり笑顔で…… 「さあ?」 「おい!」  強い口調でクロスは突っ込んだ。 「いや、私もそれは聞いてないんだ。ただ撃ち出せば道が開けるって言ってたから……何処でもいいんじゃないの?」  ミオンは軽い調子で答える。 「知らねえぞ、どうなっても……」  クロスは呆れたように言葉を発すると、銃を真上に構えた。 いくらこの街道の見通しがよく、周りには特に何も無い場所だとしても、オーラを込めた弾丸の威力がどの程度なのか分からない以上、無闇に水平方向に向けて撃つのは危険だと判断したのだ。 「いくぞ」  その言葉に、ミオンは息を呑む。  そして、クロスは引き金に指をかけると、躊躇なくそれを引いた。
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