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まっしろなページに、未来を書こうと思った。
インクがぽたり、と落ちて、じわり、とにじんだ。
ふと空をあおぐ、どんよりと今にも泣きそうな空。
そうか、空と同じ気持ちになればいいんだ。
泣いて、泣いて、泣いて、泣いて…。
雨が降る。
わたしはひとり、部屋の中で泣き続ける。
もう何も考えられないくらい泣いた時、空も泣きやんでまっしろな光をはなつ。
頭の中も、心の中もまっしろで、それが清々しくて。
きっと、未来の続きを書けるだろう。
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