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そういえば今日は“世界が終わる日”らしい。
そんなこと、誰が言ったのかはわからない。しかし、私たちはいつも感じていたはずだ。
“嗚呼、いつか、世界は終わるな”と。
それが、たまたま早まっただけであって、特に驚きもしない。
誰かがそんなことをいちいち言わなくても、自分たちでいつか、簡単に気づくと言うこと――受け入れてしまい、忘れてしまうことを。
だからこそ怖いのだ、何もかもを気づいて、受け入れてしまいそして、忘れてしまうこと。
第一、世界が終われば、生命はこの地球上から消え去ってしまい、何一つ残っていないはず。
それでももし、絶対的な世界の滅びを食い止めて、その代償に一人の人間が死に、全ての人類が残っていたら?
例え全ての人類がそのことを知らなくても、その場にいたもの――仲間は、泣き崩れ、それを“英雄”と称えるだろう“素晴らしい終わり”と称するだろう。
しかし、それも年月が経ってしまえば、忘れられてしまう。
………私は、それが、とてつもなく怖いの、だ、
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