悲しい運命

2/4
前へ
/34ページ
次へ
やっと謹慎が終わった。 謹慎中はとにかく色んな事があった。 俺と本城が謹慎になって数日後に4人もクラスメートがタバコで一気に謹慎仲間になったこと。 先に本城が謹慎を抜け、そのまま学校を辞めたこと。 2週間の謹慎だったはずが遅刻やら欠席やらでなぜか3週間に延び、誰よりも長く謹慎生活を送っていたことなど、色々あった。と言うよりも、こんな楽しい謹慎生活は初めてだった。 3週間ぶりのクラスの空気。自分の机。友達。そしてなにより、3週間ぶりの自由! 俺の顔は笑顔から変わらなかった! あの時が来るまでは… 放課後俺は、舞とデートをする予定だった。 舞が謹慎終了を祝ってくれるみたいだ。 前の日に少し舞と喧嘩をしてしまったので祝ってくれると聞いた時はめっちゃ嬉しかった。 (舞はどこかな♪) 少し早く街に着いた俺は辺りを見回す。 すると、横断歩道の向かいに子供を抱く舞の姿があった。今日はなぜかエンジンが掛からず車じゃなく歩きで来ていた。 「舞~!」 満面の笑みで大きく手をふる。 それに気づいた舞も微笑み、そして笑顔で走って来る。 信号もろくに見ないまま… 「修ちゃ~ん!」 「!?。舞!あぶなっ…」 ーキキーッ、ドン!ー それはあまりにも突然で、悪夢のような一瞬の事だった…
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!

30人が本棚に入れています
本棚に追加