アホな兄貴に気をつけろ

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翔太を起こす…、と見せかけて既に翔太はきっちり俺と共に起床していた。 お兄ちゃんビックリな良い子だ。 「後は…この出来損な…っ」 俺の全身に電流が流れた。 「なぁにが出来損ないだってんだ?バカ兄貴」 「っの…!諒太!!お前解ってて打ち込むんじゃねぇ!」 解る人には解る。 下品ですみません。本気で。 「諒、何やってるんですか、長兄に謝りましょうよ」 「長太なんかに謝る必要はねぇ!寧ろ俺のが謝ってもらう方だろ」 「でも…」 出来損ないって言葉がいけなかったらしい。 「そこは謝る。だから蹴りだけは入れてくれるな」 「まぁ言われなくても蹴りは入れたけどな」 「んなっ!?」 「諒…どうして…。長兄に起こされるの嫌いですか?」 「おう、大嫌いさ」 いと爽やかに俺に起こされるのが嫌だと発言した三男、諒太。 なんだよ、兄さん切ないじゃないか。
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