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特進科三年A組。
単車で先を走った俺は褝より早く学校へ着いた。
「つーじぃ」
校門では、よく絡んでくる柄の悪い連中が俺を待ってた。
「気安く呼んでんじゃねぇ」
「っだとコラ!!」
「きゃんきゃんうっせぇんだ…黙ってろ」
吐き捨てる様に校舎へ向かう。
「辻くん…」
教室の前で、一人の女が俺に話しかけた。
草野 満(クサノミツル)、特進科三年B組。
「………」
(朝からだりーなぁ)
「なんで黙るの。」
「……」
「阿修羅なのに大人しいのね」
(喧嘩売ってんのか?)
「もう、教室入っていいか?…喋りに興味はねぇんだ。」
「ぇ、」
「じゃーな」
「ちょ、ちょっと!」
俺は満を置いて教室に入り席についた。
窓側の一番後ろ。
俺の前は、褝の席だ。
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