ゼンマイ仕掛けの

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彼は街で唯一のからくり士だった。 彼は時計が鐘を鳴らし終わるたびに時計のゼンマイを巻いた。 そうしないと時計は鐘を鳴らさないのだ。 男はゼンマイを巻くと時計の整備を始めた。 毎日同じ作業を繰り返しているが、男にこの仕事への不満はなかった。 時計こそが男の生きがいで、生きる理由だったからだ。 今までは…。
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