ゼンマイ仕掛けの

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男が時計の整備をしなくなって二週経った日、 男は女に告白をしようと彼女を呼び出した。 そして彼女に好きだと伝え、顔を赤らめた彼女から色よい返事を貰った。 男は嬉しさの余り彼女を抱きしめた。 夕暮れが辺りをオレンジ色に染める中、男は人生で一番の幸せを噛みしめていた。 その時、遂に時計は止まり五時になっても鐘が鳴る事はなかった。
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