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「……………!!」
「……よくわかりました。小さい頃からずっと好きだったんだよねー。でも志紀って自分のことになるとかなり鈍いからさぁ…」
志紀は固まったままるいを見る。
そんな志紀を見て、るいは楽しそうに言う。
「別にあんたが今私を好きじゃなくても、絶対惚れさせてみせるから。覚悟しときな」
るいはそう言うと志紀から離れ、教室のドアにむかう。
「あ!あたし寄るところあるから先に帰るねん。ばいばーい♪」
――――バタン
るいがでていき、教室の扉が閉まる。
志紀はいまだ固まったまま動かない。
――――えっと、
今なにされた?
いや、口じゃなくて、頬にキスされただけで………。
別にそれがどうしたって感じなだけなはずなんだけど……。
別に口じゃないし、うん……。
てゆーか…首筋とか色んなところキスされたあるし……。
きっとそっちの方が(色んな意味で)危ねーだろーし。
でも何とも思わなかったし…………。
なのに………。
なのに……………。
―――――なんで俺こんなに恥ずかしいんだっ!?
志紀は顔を真っ赤にさせ、しばらく自分の異変に戸惑っていたのだった。
True‐1‐ 終
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