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―るいSIDE―
いまだに驚いている。
まさか付き合ってもらえるとは思わなかったから………。
昨日のことが嘘みたいで…でも事実で………。
嬉しかった。
――――…志紀の心は私にじゃなくて、杏里の方にあるけど……。
いつか好きにさせてみる。
―――――…んで、目の前にいる彼氏さんを今日はどう起こしましょうか……。
「………スゥ‐…スゥ‐…。」
静かに、規則正しい寝息をたてている志紀。
どうやって、ベランダの鍵がかかった志紀の部屋に入ったかだって?
……………そんなのちょろいちょろい。
私を誰だと思ってんの?
さぁて………。
今日はあの方法で起こすか。
るいは志紀の寝ているベットに座り、志紀に顔を近付ける。
「…………んっ…。」
耳の後ろに優しくキスをすると小さく志紀が反応する。
るいは首筋に唇をあてながらも志紀のパジャマのボタンを外していく。
「……んー?……はっ、あ…。」
―――――あれ?
起きない。
ちゃんと感じてるのに。
―――…仕方ない。
ちょっと朝から度がすぎるかもしれないけど………。
普通に起こすのはつまらないし………♪
るいはボタンを外したパジャマをよけて、志紀の鎖骨を甘噛みする。
「―――…んー…んっあ……ひゃっ!!あっ、ちょ………なななななっなんだ!!??」
「しーっ!!!静かに!!綾おばさんがきちゃうじゃん!!」
突然の刺激に跳ね起きた志紀に対し、るいはあわてて人さし指を自分の口の前にたてる。
「……………るい?」
志紀は眉をつりあげてるいを見つめ、ボタンが外されているのに気付きながら自分の鎖骨をおさえる。
「――…おはよー志紀。」
るいはニッコリと微笑みながら志紀に挨拶をする。
そんなるいに志紀は顔を赤くする。
「おまえなぁー…起こすなら普通に起こせって言ったよな?」
ややドスの入った声で志紀は言う。
「あははー…うん、何回も聞いたね。」
そんな志紀に対しるいは平然と返す。
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