True‐start‐

9/19
前へ
/326ページ
次へ
―志紀SIDE― ―――… ――… ――ヂリリリリリ…… ――ん…。 ―…ヂリリリリ… …んー…目覚まし? もう朝かよ…。起きなきゃなぁ…。 ―ヂリリリ… ―アサダヨ。アサダヨ。― ―ヂリリリ― あれ…? 目覚まし…二個もかけたっけ? ―ヂリリリリ アサダヨ。アサダヨ。 ♪~チャンチャン~♪ ヂリリリ―アサダヨ。アサダヨ。 …………!? ヂリリリリリリリ アサダヨ。アサダヨ。♪~チャンチャン~♪ヂリリリ―アサダヨ。アサダヨ。ピンポーン ゴォー ピーポーピーポー ドッカーン ヂリリリ… 「だー!もうーうっさい!!るい!またお前かよ!!」 「あっ、志紀おはよ♪やっと起きたか」 目を開け、目の前を見ると見慣れた幼馴染みの顔が入る。 「てゆーか、『また』ってなによ。よくこんなことやっているように聞こえるじゃん」 「いや…実際に何度もやってるし―…って、どけ!起きれないじゃねーかよ!」 体が重いと思ったら、ベットに寝ている、自分の上にるいが乗っていたからである。 おかげで身動きがとれないのだ。 こいつ………朝からまじでうざい……。 「えー……。せっかくこんな状態なんだからさぁ…」 「………………………はっ?」 「イケナイことしちゃわ…「しねーよ!ばーか、変態!」 るいの話を最後まで聞くことなく志紀は言い返す。 「冗談なのに…猿」 クスクスと笑いながらるいは離れた。 るいの言葉にむっとするが、ここは抑えよう。 「志紀って本当におもしろいよね」 るいはいつもこうだ。 「はぁ?」 「すっごいからかいがいがある」 ニヤッと笑みを浮かべ、俺にそう言う。 こいつ、本当に嫌な性格をしていると思う……。
/326ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3683人が本棚に入れています
本棚に追加