598人が本棚に入れています
本棚に追加
これは私(真佐美)が高校2年のときに起きた、思い出すのも恐ろしい出来事です。
『ノリちゃん、ノリちゃん!はあ、はあ、はあ。』
『どうしたの?真佐美。』『今日、ノリちゃんちに寄っていっていい?ノリちゃんのおばあちゃんに話があるの。』
『真佐美、ひょっとして………また霊体験したの?』
ノリちゃんのおばあちゃんは霊感が強く、占いなどもやる人で、霊感体質だった私は何かと相談にのってもらっていました。
『おばあちゃん言ってたよね。夜中の2時14分と22分は、この世とあの世が一番近くなる時間だから、霊が現れやすいって。』
『つまり、その時間に出たの?』
『出た!!とんでもないのが!』
昨夜ね、あたし遅くまで試験勉強していたんだけど……眠気を感じたのがちょうど2時14分。
これまでこの時間に眠るのは避けてたんだけれど、突然の強烈な眠気に私は耐えられなかった………。
そして、気がつくと私の1メートルくらい前に、そいつは立っていたの。
『あ………こ……これは……死神!?』
そう思ったとたんに金縛りにあったの。
そして………
『あ……ああ……私、生気を抜かれている。連れていかれるっ!』
必死にとにかく抵抗して、ずいぶん長い時間が流れたように思ったけど、気がついたら死神は消えていて、金縛りも解けていたわ。
放心状態でふと時計を見てみたら2時22分だったの。でもそれより気になるのは、死神が消えてゆく時に言った言葉……
『ひとまず帰る。だが…また来るぞ。』
最初のコメントを投稿しよう!