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『もう、大遅刻だあ~!!今日は部活の日だって、すっかり忘れてたー。もう完全に夏休みボケだー!!』
この日は夏休み中でしたが、文化祭で使う入場門をつくるため、私の所属する美術部の皆は、体育館の下に集まっていたのでした。
『オイ!こんなとこに蛇の死体があるぞ!!』
『え?どこ?…ゲッ!ほんとだっ!』
『異様に大きいし………ずいぶん不気味だね。』
『もうっ!そんなモノ、向こうのゴミ箱にでも捨ててきちゃってよ、作業遅れてるんだから!』
『あ…はいはい。蛇より怖いノリコさん。』
『どっかに棒っきれでもないかな。』
『ウエ~。』
ゴミ箱に蛇を捨てたそうです。
『ゴメンッ!遅刻しちゃった~。』
『あっ、真佐美センパイ。』
『しっかりしろよ。真佐美のとこは作業遅れてるだろ。』
『ごめんなさ~い。さ~て、頑張るかあ。……うっ。』
『真佐美センパイ?どうしたの?』
『う…ううん、なんでもないよ。(なんだか気持ち悪~。どうしたんだろ?)』
ノリちゃんに気付いて私はノリちゃんに手を振りました。
『真佐美…ちょうど蛇の死体があった所に座ってる…。』
蛇…か虫に気をつけなさい…
『ま…気にすることないか……知らぬがほとけって言うし…』
この時、ノリちゃんが蛇のことを私に教えてくれてたら、このあとの事件はなかったかもしれません。
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