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もんもん入れるには、普通はもっと何ヵ月も時間をかけないと、痛みやら拒否反応でまともに生活できなくなっちまうんだが、チョロにはそんな気遣いはいらねえってことだな。
彫りだって乱暴だったね。案外彫師も見習いの兄チャンだったんじゃないかな?
要は体のいい練習台だ。
なんの技術もいらねえ『絵』だった。
背中に彫られた絵には墓が彫ってあった。
その墓には、ヤツの名前と享年が彫ってあった。
日付は一年後になってたよ。
しかしチョロは喜んでいたという。
『兄貴、感謝します!感謝します!』
そういうところからダメなんだよ。
嬉しいわけないだろ?
テメエの命日まで彫りこんであって。
4ヶ月ほどは何もなく過ぎた。
しかし、その後チョロの様子が明らかに変わってきた。
日増しに痩せて……
ガイコツみたいになっていったんだ。
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