生命あるものからの宣告

2/6
598人が本棚に入れています
本棚に追加
/721ページ
この話は本当にあった出来事のなかでも、最も恐ろしいものだったのではないでしょうか。   この一家に起きた悲惨な出来事は………     5年前の田崎家。   『裕美、ほら、見てみろよ。野良猫のヤツ、うちの縁の下で子供なんか産みやがって。』 『どれーっ。あっ、本当だ。』 『どうりで夜中寝てるのにうるさいと思ったぜ。チェッ。』   親猫はシャーと威嚇した。  『うるせえんだよ。』 兄の正彦は親猫を蹴飛ばし、妹の裕美は子猫を一匹つまみだした。   『お兄ちゃん、こいつらまだ目も開いてないね。こいつ、ネズミみたいよ。』   正彦と裕美は、その子猫でキャッチボールし、遊びだした。 母猫は唸りながらずっとそれをみていた。   『正彦ーっ。裕美ー。夕飯だよ。家に入りなさーい。』 母親の声で2人は、はーい、と返事をすると、遊んでいた子猫を放り出した。 親猫はすぐさま子猫に駆け寄ったが、子猫の息はなく、母猫は子猫を亡くした悲しみで、ひとしきり鳴いていた。
/721ページ

最初のコメントを投稿しよう!