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「一度耳鼻科に行ってきた方がいいぞ『起きろ』以外全て間違ってる」
「え?おかしいなぁ絶対にそう聞こえたんだけどなぁ」
自分が聞き間違えたとは思っていないようだ。というか早く腕をどけてくれ。
「なぁ美穂、もうわかったから早くどいてくれないか?もう起きないと学校に遅れるぞ」
「もう少しこうしてたいんだけどな、しょうがないどきますか」
美穂は素直に首から腕を離し俺から離れようとした。だがこの時気付いていればよかったあの美穂が素直を過ぎるということに。
「と見せ掛けて」
首から離れた腕はそのまま俺の両頬に添えるようにして置かれた。そして美穂の顔も俺に近づいていき、
「ちゅっ」
俺の唇とドッキングした。その唇は甘い柑橘類の味がした。
「っておい!何してんだよ!」
俺は一瞬我を忘れていたがすぐに取り戻し美穂の唇から離れた。
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