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「油断してたお兄ちゃんが悪いんだよ♪先に下に降りてるからね」
美穂はそう言うと俺から離れ部屋から出ていった。階段をトットッと降りる音がしたから本当に降りたのだろう。
「朝から衝撃が強いんだよ……。あとは香奈か」
俺が香奈を起こそうと右を向くと、そこには既にお目覚めになっておられる香奈がいた。いつ起きたのかわからないがジーッとこっちを見ている。
「起きてるなら言ってくれよ、いつからだ?」
「『そんな寝返りがあるか!』ってところから」
「つまり最初から起きていたと?」
香奈はうんと頷いた。
「なんでずっど黙ってたんだ?」
「二人のやりとりが面白かったから、あと裕也の右腕でもう少し寝てたかったから」
「俺はついでかよ。じゃぁほら、どいてくれ」
俺は香奈にどくように言った。だが香奈は首を横に振りさらに体を密着させてくる。
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