4月

11/28
前へ
/60ページ
次へ
「どっちかっていうと遅刻魔だったよな。」 「え!そうなんすか?」 端山先輩から崎本先輩の方を見ると「あぁ、まぁな。」と言葉を濁した。 「いつからだったかなぁ。」 うーん、と唸る端山先輩。 「まぁいいじゃねぇか。」 そう言って崎本先輩は大きく伸びをして立ち上がった。 「練習始めんぞ。」 その言葉に時計をみると、ちょうど16時になったところだった。 「始めんぞ。て、言ったってまだ3人しか来てねぇよ?」 確かに男子は俺と崎本先輩と端山先輩の3人しか来ていない。 「今日は委員会がある日だからな。」 「………。」 「な、なんだよその目は!」 「先輩は今日委員会行かないんすか?」 疑いの目で先輩を見ると、先輩は二カッと笑った。 「俺はやるべき仕事は終わらせたからいいんだよ。」 「やるべき仕事?」 「そうだなぁ、次の集会の資料作ったり、予算のことだったり…まぁ主に雑務だな。」 「……えっと、先輩って何委員会なんすか?」 そう聞くと、先輩達は驚いたように俺を見た。 「え?お前知らなかったのか?コイツ生徒会役員だぞ。」 「えぇっ!?」 生徒会!? 「そしてなぜか生徒会長だ。」「おい!なぜかってなんだよ!」 溜め息混じりの崎本先輩に突っ込む端山先輩。 息ぴったり…。 「でも、お前が生徒会長でよく生徒会成立ってるよな。」 .
/60ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加