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『鬼』と聞くと、浮かぶのは酒呑童子や大江山の鬼ってところでしょうか。現代だと非情な人が言われてますよね😃
昔は、鬼と呼ばれるには何らかの理由がありました。
大抵は得体の知れないモノへ向けられていましたが、時の権力者が作り上げた『鬼』も、数多く居ます。
勧進帳や義経記、NHKのドラマでお馴染みの武蔵坊弁慶も、長く母親の胎内に留まり、生まれた時には既に髪が生えていた為、幼名を『鬼若』とされていました。
また、京都の朱雀大路等の道路で排泄していたので衛生面も悪く伝染病も流行った為、『疫鬼』なるモノも登場しています。
さて『羅生門の鬼』の正体ですが…
治安も悪く、羅生門には盗賊やホームレスが住んでいたとされ、さらに疫病などで亡くなった人を捨てて(当時まともにお墓に入れたのは権力者くらい)いたので、凄い状態でした。
更に外交も盛んでしたから、たまに帰国出来なかった唐人なども居たようです。
それに、鬼退治と称して盗賊狩りなども大っぴらに行われていましたから、どちらに転んでも鬼の正体は『人間』という事になります。
…鬼より人間の方がずっと怖いですね。
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